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エビデンス紹介

 

インスリン治療を受けていない血糖値コントロール不良の2型糖尿病患者においてSMBG(血糖自己測定)は著しくA1C値を低下

(Structured Testing Program(STeP)Study)

Polonsky WH, et al. Structured self-monitoring of blood glucose significantly reduces A1c levels in poorly controlled,noninsulin-treated type 2 diabetes: results from the Structured Testing Program study. Diabetes Care. 2011;34(2):262-267

目的

血糖コントロール不良(HbA1c ≧7.5%)、非インスリン治療2型糖尿病患者に対して、Structured SMBGを実施し、体系的な血糖自己測定の有用性を調査する。

試験の概要

 
  • プロスペクティブ、多施設共同、クラスターランダム化試験
  • 米国東部34施設を、体系的血糖測定(Structured Testing)群(STG、N=21)、またはアクティブコントロール群(ACG、N=13)の2つのグループに無作為に分類(下記図)
  • 血糖コントロール不良の非インスリン治療2型糖尿病患者483人を対象
  • 主な評価指標:12ヶ月でのHbA1c値の変化

結果1【HBA1Cの変化】

 

STG群はACG群に比して HbA1cが有意に改善された(ITT解析)

Accu-Chek® 360°Viewを使い、医療従事者と患者が協力して行った体系的な血糖測定は、HbA1cを有意に改善させた。

Intent-to-treat(ITT)解析

ベースライン通院を完了し、ベースライン通院後少なくとも1回の通院をしたすべての患者を含める。その後の参加またはその後のプロトコルの遵守は問わない。

結果2【HBA1C】

 

プロトコールを遵守したSTG群はACG群に比してHbA1cが有意に改善された(PP解析:Per Protocol Set)

プロトコールを遵守できなかった患者は、遵守できた群に比べてHbA1cが改善されなかった。

患者にとって、測定前のトレーニングだけでなく、測定し記入した結果を医療従事者と話し合うことが重要であることを裏付けられた。

結果3【血糖変動】

 

血糖変動の有意な減少と血糖急上昇の改善が認められた(ITT解析)

Accu-Chek® 360°Viewを医療従事者と患者がともに活用することで、

食後血糖の急上昇の低減と血糖コントロールの改善が認められた。

結果4【SMBGの頻度】

 

STG群はACG群に比べて、SMBGを行う回数が結果的に少なかった(ITT解析)

Accu-Chek® 360°Viewを、医療従事者と患者がともに活用することで、

試験紙の効率的・効果的な使用を促進した。

 

結果5【全般的幸福感】

 

ACG群、STG群ともに、全般的幸福感( WHO-5で評価)に上昇が認められた(ITT解析)

Accu-Chek® 360°View を利用することで、ストレスをかけることなく、より良い健康状態を維持、促進できることが認められた。

WHO-5の参考文献

Bech P, Olsen LR, Kjoller M, Rasmussen NK. Measuring well-being rather than the absence of distress symptoms: a comparison of the SF-36 Mental Health subscale and the WHO-Five Well-Being Scale. Int J Methods Psychiatr Res 12(2):85-91, 2003

まとめ

 

医療従事者と患者が共に、体系的な血糖測定を行うことにより、下記の改善を示しました。

  • HbA1cに改善を示した
  • 血糖値と、食後血糖の変動に改善を示した(血糖コントロールの改善)
  • STG群では、早期に積極的な治療が促進された(治療変更の促進)
  • STG群の方が、試験紙の使用枚数は少なかった(効率的なSMBG)
  • 両方の研究グループとも、一般的な健康問題に改善を示し、うつや苦痛の減少を示した(QOLの改善)